初期のむし歯なら歯を削る必要がない?
2019年12月18日
皆さんこんにちは。
ひらの歯科クリニックです。
むし歯は、削る量や回数が多くなるほど弱くなり、その寿命も縮まっていきます。
それだけに、むし歯治療はできるだけ繰り返さない方がベストであるといえます。
ただ、発生して間もない初期のむし歯であれば、歯科用のドリルで歯を削らずとも治すことが可能といえます。
今回はそんな初期のむし歯の治療について詳しく解説します。
初期のむし歯を専門的には「初期うしょく」と呼んでいます。
歯の表面に穴が生じておらず、白く濁ったような症状が特徴です。
実はこの白く濁った部分は、歯の内部で「脱灰(だっかい)」が進んでいるため、そのまま放置するとやがては普通のむし歯のように穴があいてしまいます。
そこで必要となるのが歯の再石灰化を促す処置です。
当院では、初期のむし歯に対して歯を削るという処置は施しません。
歯質は一度削ってしまうと、もう二度と元には戻らない組織ですので、できる限り保存することが重要だからです。
そこで有用となるのがフッ化物の歯面塗布です。
フッ素は脱灰した歯の再石灰化を促す作用が期待できることから、初期のむし歯の治療としては最適といえます。
初期のむし歯は、フッ素を塗布しただけでは、その進行を止めることは難しいです。
虫歯を発症したということは、そもそもその歯が不潔になりやすい傾向にあるからです。
そのため、初期のむし歯を削らずにしっかり治すためには、患者さまご自身のお力も必要となります。
具合的には、正しいブラッシングを毎日実践することが不可欠となります。
ブラッシング法については、当院で最適な方法をご提案いたしますのでご安心ください。
このように、初期のむし歯は正しい歯磨きの実施とフッ化物の歯面塗布を受けることで削らずに治すことも可能ですので、歯の表面に「白濁」した部分が認められたら、すぐに当院までお越しください。
可能な限り保存に努めたむし歯治療を実施いたします。